8000km 電車の旅(2)2009年12月02日 09時52分00秒

8000kmの電車の旅から戻った彼は、その後日本に帰国し、大手企業に就職しました。現在は日本国内を航空機を使って飛び回っています。 今年彼と会った際、「あの8000kmの旅」を超えるハードルは社会人になってからまだ遭遇していないとのことです。彼は貯まったマイルを使って海外のサッカーの試合に観戦に行き、いつかは夢であったスポーツライターになりたいとのことでした。

彼が通っていた大学の先生が、「Travel」の語源は「Trouble」だと言われてたそうです。旅行にはトラブルがつきもの。私も同感です。 今年の3月、学生を連れてカナダへ出張する際、成田空港は航空機事故でパニック状態。約3時間航空会社のスタッフと交渉の末、翌日のフライトに振り替えてもらいました。 5月の出張の際、あと5分でウィニペグへ到着という時、突然のハリケーンで急遽別の空港へ避難。ハリケーンが過ぎ去るのをまって、目的地に到着。 出発前には予想もしないトラブルや特別な体験をするなど、それが旅の醍醐味ではないかと思います。18年前の湾岸戦争の時、南アフリカ、ケープタウンに出張した際、仕事が終わってテーブルマウンテンに登った時、自分が映画「インディージョーンズ」の主人公であるかのように思ったことがあります。決して私はハリソンフォードのようにかっこよくはありませんが。ただ私が取引先の方とミーティングをした「ハードロックカフェ」はその後テロで爆破されたとのことです。

これまでに学校単位の海外研修や、修学旅行、ホームステイプログラムの引率を経験してきました。私が引率したプログラムではたとえ小学生のグループであっても自分の荷物は自分で持っていくようにと案内してきました。しかし最近の中高生の修学旅行では出発前にスーツケースを旅先に送って身軽に旅行をしていると聞きます。若い時から楽な旅行を経験して、何が得られるのか、と考えさせられます。

つづく