インターンシップ2009年11月23日 01時13分32秒

留学業界の仕事をしていると、海外でインターンシップ体験を希望される方からの問い合わせがあります。 「どのようなインターンシップを希望していますか」、と尋ねると、「海外で英語を使って仕事をしたい」という答えが。そこで、「どんな職種を希望していますか」「これまでどんな仕事を経験したことがありますか」と尋ねると、答えはどちらも「No」。残念ですが当社では適切なインターンシップは紹介できません、と断ります。しかし、中には自分では把握していなくても立派な職業体験をもっている方もおられます。また、ご本人のこれまでの経験に基づき、インターンシップを紹介することもあります。 教師を希望する大学生には海外の高校を紹介し、そこで日本語教師のインターンシップを体験してもらったことがあります。日本でテニスコーチをしていた方に、オーストラリアのテニススクールでテニスコーチを体験してもらったり。英語力に自信がない方で、将来ツアーガイドを希望する方には、日本人相手の旅行社で現地ガイドのインターンシップを体験してもらったり。動物が好きな方にニュージーランドの農場で牧畜のインターンシップなど。 たぶん一般の方が希望する「英語を使ってオフィスで働く」という希望からは、かけ離れたものです。しかしこれらのインターンシップを体験された方々はとても満足していただきました。

留学業界でこの「インターンシップ」が人気になったのは1980代後半からではないかと思います。 私は社会人になるまで海外経験はありませんでしたが、学生時代、日本国内でインターンシップを1年間体験したことがあります。私は90分かけて大学へ通うのが嫌いで、大学に行かずに卒業できる方法はないかといつも考えていました。4回生になって、ゼミ(研究室)を選ぶときに、入学時からの友人が、大学へ通わなくても出席扱いになる方法がある、という情報をくれました。ある教授のゼミに入ると、1年間学外の研究室に通うことで出席扱いになるとのこと。私は兵庫県に住んでいましたが、隣の池田市に通産省(現在の経産省)の大阪工業試験所というところがあり、そのゼミに入り1年間そこの試験所でインターンシップを体験しました。そこでは毎日担当の先生が行う実験のお手伝いをしました。わたしが配属になった実験室は、ちょうど4年間にわたって海外協力研究を行っていました。海外から来日する留学生と一緒に化学実験をしたり、国連の職員がこられたり、いろいろな方々とお会いする機会がありました。私の英語力ではうまくコミュニケーションをとることはできませんでした。その時の経験で、将来英語を使って海外にいく仕事に就きたいと思い、留学生をお世話する仕事に就きました。 今年で社会人30年目。ずーとこの業界にいます。

学生時代のインターンシップは社会人になってから、とても役立っていると思います。とくに自分の興味のある分野の経験は一生役立つと思います。

つづく

アメリカ大学留学案内の発行2009年11月23日 17時34分12秒

アメリカ大学案内

留学エージェントの仕事をしていていろいろと不思議なことを体験してきました。 高校1年の夏(1971年)、アルバイトをして得たお金で、英語の本を購入したことがあります。それはアメリカの大学案内でした。たしか通信販売で4000円くらいでしたが、自宅に届くと、すぐに辞書を引き、日本語に訳して読んだことがあります。それから20年後、私はアメリカのELSランゲージセンターが発行するELS-UPSガイドブック(ELS College Guide)という大学案内を翻訳し出版する仕事をさせてもらいました。最初は翻訳会社に依頼し日本語に翻訳してもらい出版する予定でしたが、社内で日本語訳が理解しにくいとの意見があり、結局担当した私が毎日仕事を終えた後、自宅(その当時は東京で下宿)で校正することになりました。毎晩11時頃から深夜2時頃までPC9800というコンピュータで、一太郎というワープロソフトを使って作業をしました。たしか1990年の秋からこの作業をスタートし、翌年の7月1日までかかりました。実は1991年7月1日からアメリカに赴任することが決まっており、それまでに完成させる必要がありました。6月30日まで原稿と格闘し、7月1日の朝、佐川急便で印刷所に原稿の入ったフロッピーディスク(その当時は5インチ)を印刷会社に発送し、その日の午後、大阪(伊丹)空港からサンフランシスコに向け出発しました。

1992年の10月、ELSランゲージセンターの創立30周年の記念パーティがロサンゼルスで行われ、その時参加したELSの各ディレクターからは、このガイドブックの日本語版の発行に感謝の言葉をもらいましたが、と同時に「どれだけ印税がはいるのか」と聞かれたことを覚えています。

本を一冊出版するために、約1年間毎夜翻訳の見直し、パソコンへの入力作業を行い、右手は腱鞘炎になり、左足には水がたまり一時期歩けなくなったりしたことを思うと、二度とこの作業はしたくない、と思いましたが懲りずにこのガイドブックの発行を3年担当しました。4年目はジャパンタイムズから発行されました。つづく

芸術留学 カナダからニューヨークへ2009年11月23日 17時37分59秒

先週末、8年前にカナダの芸術高校への留学をお手伝いした元学生が来社しました。 彼女は、カナダの芸術高校に留学し、卒業後はアメリカ、ニューヨークにあるパーソンズへ入学。優秀な成績で奨学生として留学され、昨年卒業されました。卒業前に応募された2008年デザインコンクール(日本色彩検定主催)でグランプリを受賞されました。私は昨年4月にニューヨークへ出張した際、卒業が決まった彼女にマンハッタンで会い、一緒に卒業を祝いました。

彼女に最初に会ったのは2001年の春、カナダの芸術高校へ一緒に行き、教育委員会の担当者との面談、芸術担当と留学生担当の先生に会い、ポートフォリオを審査してもらい入学が許可されました。それから約8年が過ぎました。現在は帰国されプロのデザイナーとして活躍されています。

村上龍の「13才のハローワーク」という書籍が一時話題になりましたが、これからの時代、学歴だけでなく、自分の好きな分野(専門)を突き詰めて学び、好きな分野で仕事に就くことも大事ではないかと思います。

彼女の留学体験をイラストで描いていただきました。 次のサイトでご覧いただけます。私もイラストで登場しています。

http://www.youtube.com/watch?v=G-pLgGKNO6Q

つづく